姉と母とで長野の実家のお墓参りにいってきた。
とってもいいお天気!お墓参り日和である。
10年前はがらがらの墓地であったが、たくさんの墓石が並ぶようになっていた。
母が「今度ようこが来たら、お墓参りにいきたい」と姉にいったそうで、ならば......と三人こぞっていったのである。
父のお墓の前で、お菓子を食べたりジュースを飲んだりして、しばしピクニック気分である。
目の前の小山の紅葉も目に楽しい。
姉は、実家と嫁ぎ先のお墓、二つまもっている。
アタシとおんなじだ。
お墓の用事っていろいろあるねえと共通の墓話題を姉妹でする。
私の仕事机の横の本棚の上に、ふたつの時計がある。
ひとつは祖母の家にあったもの。
もうひとつは、実家にあったものだ。
もらい受けた時には、すでにどちらも動かなくなっていた置き時計だった。
かつて祖母の時計はオルゴールの音が鳴った。
♪てんにかわりてふぎをうつ〜♪のメロディーを物悲しく奏でていたのは私が子どものころのはなしだ。
ふたつとも形いいしょ?おもむきあるっしょ?
なので、もらってからずっと見えるところに鎮座させている。
そしてときたま思い出す。
時計が動いていたころのこととか、祖母の家の感じとか時計込みでの父の晩酌風景とか。
お墓まいり。
してくると、すっきりとはする。
しかしな〜んかね、いかなきゃなーな思いにかられている「そそくさ感」も否めん。
父のお墓はいつもここにある。
時を刻まなくてもゆうゆうな時間をたくわえている。