ホーム > 日々 > 2019年3月31日

ねずみ男と砂かけ婆

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昨夜の雨はカラッとあがり、気持ちのいい朝だった。

義母を車椅子に乗せ、近所の桜を見に連れ出す。
「重いでしょ?疲れない?悪いわねー」
と念仏のようにブツブツと繰り返す義母。
あまりに繰り返されるとムカムカ、イライラ、カッカしてくる嫁であった。

「重いのもわかってのこと。言われたびグッと疲れるからもう言わないで欲しい」
旨、強めに申し出る。

早春の光と風は本当に気持ちよく、いいお花見日和だった。
道をゆく車椅子の方はいつもより多い感じがした。
押すもん同士、ほほえみ返しで労をねぎらう。

「写真撮りましょうか?」
と声をかけていただいた!
まーごとのツーショットはいっぱいあるけれど、義母とはまれだ。
撮っていただく。
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恥ずかしい〜とカーディガンのフードをかぶる義母。
まるでネズミ男じゃん!と笑いあう。
そういう私は砂かけ婆か。


昨日、「おばあちゃんももう何回も桜見れないから」と息子にいったところ、「おばあちゃんに失礼だ」と憤慨していた。
私はそのストレートな若い憤りがうらやましい。

「あと何回、桜見られるか」の「何回」はカウントダウンではなく、悲哀のそれとも全く意味が違うことを我々はもう知っている。
今年の桜を寿ぎ合う、ジャパニーズスピリッツのシルバーワードの一つだ。

義母ゴチのお花見べんとうは格別。
「おいしいね」(私)
「来年も食べたいわね。あと何回食べられる?アハハハ〜」(義母)
IMG_1765.JPG

「あと何回花見べんとう食べられるかしら・・・」

この可笑しみとめでたさは、せめて50は過ぎないとねぇ。
わかんねえだろうよ。



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コリもほぐれ、更新する意欲がモリモリとわいてきます!

日々

お知らせ

2017年3月13日
ホホホ以外に.......

カゴ屋さん、メヌイ
http://ameblo.jp/menui-zakka/
と、 ココカラPARKbyやずやのサイトにイラストと文章を連載させていただいてます。
https://kokokarapark.com/
どちらも月に2〜3回ほどの更新です。

プロフィール

本田葉子

イラストレーター。長野県出身。
2017年10月より小田原市在住。
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