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いよいよ床

親方は今日も現場へ....。
本日は床貼りの予定だ。
84.jpg
30センチ四方のタイルを四角い部屋の床に貼っていく段取りをつける。

今日の作業はMARIKOさんと私の二人だけ。
現場に到着してしてからの小一時間は、まず、コーヒータイム。
おいしいパン屋さんに寄り道しいくつか甘いパンも買ってもらったし。
コーヒータイムはとても大事なのである。
作戦会議というところだ。
さて、まず、と、ばあさん話で45分ほど盛り上がり、その後打ち合わせる。

基本は、部屋の中心から貼り込んでいくという。
(ネットの参考書しらべではそういうことだった)
部屋の中心地点から正しい十文字を描き出し、その十文字に添って一枚一枚タイルを貼っていくというのだ。
そしてはじっこの余りのスペースにはタイルをその寸法に切り出して埋めていくのが正攻法。

さて墨ツボの登場である。
現代は墨じゃなくて、赤いチョークの粉をケースに入れて、それで糸を染めることになっていた。
ピーンと糸張って、ピンッとはじくとピシッと板にラインが引けるという憧れのあれである。
嬉しくって、チョークの粉で指を真っ赤に染めながらも早々に準備する。
ピーン&ピンッ&ピシッを早くやってみたくてたまらなくって!
86.jpg
が、しかしである....。
そうやって中心から貼ってってでは....余り部分が部屋の四辺すべてに発生する.....とチョコパンを食べながら我々は気づく。
加えて古い家だ。
部屋全体が正しい四角ともかぎらない。
ひずみ?ゆがみ?ガタ?そういった現象も、目視でもやや確認できる。
余りの部分が変なカタチに残ることは必至だ。

う〜む、いちばん目立つ一辺(入り口付近)が継ぎはいだ変なカタチのタイルになってるのはいかがなものかとコーヒーを飲みながら案ずるわれわれ。
「そこんとこいちばん大事じゃない?」
「そうだよね、せめてそこんとこだけは継ぎはぎナシでいきたいよね」
とリンゴパンをもぐもぐしながら作業進行を考える。

で、スタートはいちばんメインの入り口の一辺からが良かろう。
そしてある程度中心付近までタイルを貼り進めたら、今度はそこから三方に向かって貼り進めようという基本方針をとったのである。

結果、それは大成功をおさめた。
写真.JPG
結果、現代の墨ツボの出番なしとなったのはひじょうに残念なことであった。
85.jpg

すっぱだかで戦う

珍しく早々と目がさめたので、日差しが強くならないうちにと、スーの散歩に出る。
一汗かいてラララン♪と帰宅し、フフフン♪とすべて脱ぎ捨てシャワーに入る。

気持ちよくルルルンとあびていると.....な〜んかが視界のはしっこに入ってきて、「動き」を感ずる。
気のせい気のせいと妙な胸のざわつきも洗い流そうと、シャワーのしぶきを胸に腹に......あれ?やっぱなんか動くよ??
首だけまわして反対側の壁をふとみると、ななななんとGが!

ぎゃ〜っ!っと心の中でだけ悲鳴をあげる。
まだ家の者らは寝ているし、悲鳴で駆けつけられもねえ、それはそれであれだし。

丸腰のアタシは一瞬だけ固まっていたと思う。
しかしここから逃げ出そうという選択がなかった。

手にしているものは、しぶきのあがっているシャワーだけである。
水量マックスにしてGにむかって噴射させる。

驚いたGは、Gならではの俊敏かつ予測不能な動きを見せつけてくれた。
アタシだって負けてはいられない。
万が一Gがこっちの身にでもと考えると...もうおそろしくてそろしくて、シャワーの手を緩められなかった。
戦場は湯気でもうもうとなり、ほとんど視界がないほどになったが、Gがおとろえることはなかった。
さすがだGよ。
だが私だって老眼ではあるけれど、「黒い一点」を見失うことは決してしなかった。

戦っているうちに、真っ向勝負じゃなく、シャワーの方向を変えて、排水溝方面に向かわせるのはどうか?と思いつく。
きっとGは、そこからやってきたにちがいないのだから、そこに帰っていただくのが正しいのではないか。

はたして私はやり遂げた!
この身ひとつで勇ましく、ああやり遂げましたとも。
ヤツは渦に巻かれて無言で帰っていった......。
しばらくの間排水溝にシャワー噴射を続け、リターンを防御した。


それから私はGよりももっと素早い動きでカラダを洗ってすみやかに退出した。
朝の一仕事終えた気分は、なにかこう....スッキリもしないんだけど、あれしか方法はなかったよな?な気分であった。
戦いのあと.jpg

すっかり着替え、なまぬるくてもいい、とにかく風に吹かれよう.....と一人散歩に出た私である。

日々

お知らせ

2017年3月13日
ホホホ以外に.......

カゴ屋さん、メヌイ
http://ameblo.jp/menui-zakka/
と、 ココカラPARKbyやずやのサイトにイラストと文章を連載させていただいてます。
https://kokokarapark.com/
どちらも月に2〜3回ほどの更新です。

プロフィール

本田葉子

イラストレーター。長野県出身。
2017年10月より小田原市在住。
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