ホーム > イラスト > 東京新聞おしゃれのレシピ 2012 02 06掲載

東京新聞おしゃれのレシピ 2012 02 06掲載

tn.jpg


衣類の虫食い被害にあったのは、2年ほど前のことだった。
通年同じ防虫対策をしていたのに、なぜかその年だけは
虫たちの食欲が旺盛だったってことなのか?
被害にあったのは、好きなセーター、便利に着られるシャツ、
天然素材もの、高かったスカートの順番で悔しさがつのる物
ばかりであった。「大好きで大事にはいていた高かった上質
ウールのスカート」の虫食い穴にいたってはナミダがにじん
だほど....。広げて陽に透かして見るとそれはまるでプラネタ
リウムのよう!これはもうはけないなあと残念な気持ちでい
っぱいだった。20数カ所の穴だもの、もうどーしよーもない
じゃんっと、一度は捨てる決心をした....ものの、折りたたんで
またしまう、いさぎよくない私でもあった。
一年後。
水玉模様のハンカチのはじっこが解けてきてしまったので、捨てようとしたとき、
ふとあの虫食いスカートを思い出した。
ああ、あのスカートと合体させたら合うかも!
ハンカチを小さく切り刻んで、虫食いの穴をふさぐように継ぎ
当てしてみたらどうかなと。そして1.5センチ角にした布を丁寧に
スカートの穴いっこいっこに縫い付けていった。刺し子のようにね。
気に入ったもの同士をこんなふうに合体させると、また一段と愛おしさが
生まれてくるものだ。昔からの、いちばんトラッドな修繕方法「継ぎ当て」
これ、おしゃれに変換できるいい手段でもある。

イラスト

お知らせ

2017年3月13日
ホホホ以外に.......

カゴ屋さん、メヌイ
http://ameblo.jp/menui-zakka/
と、 ココカラPARKbyやずやのサイトにイラストと文章を連載させていただいてます。
https://kokokarapark.com/
どちらも月に2〜3回ほどの更新です。

プロフィール

本田葉子

イラストレーター。長野県出身。
2017年10月より小田原市在住。
お仕事のご依頼はこちら

 < November 2012
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のエントリー

月別アーカイブ