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威風堂々

先日、友だちと昼食&コーヒーしたおり、友人はうっかり携帯電話をお店に置き忘れた。
帰りの電車に乗ろうと、駅に向かって歩いていて、ちょっとした写真を撮ろうとしたときに気づいたのである。

われわれは、びっくりするほどの方向オンチである。
それは、信じられないほどのオンチっぷりなのだった。
すんなり、さっき行ったばかりの店にもどれるはずもない。
はたして携帯電話は再び手にすることはできるのか.....。

オンチの程度の例を、いっこだけ挙げさしてください。
二人とも、学校の中で迷子になった経験をもっていた。
それは、四年間通った学校である。
それも、四年生のときに学内で迷ってたのである。
そう大規模でもない学校なのに。
4号館だったか3号館だったか、ちょっと日陰にある校舎だったし、あまりなじみのなかった建物だったこともあるけど。
ずっと前、「方向オンチくらべ話し」をしあったときに、同じ経験者だったことが判明したのだ。
「あ〜アタシの他にもそんな人いたんだ〜。でもあの校舎はなかなかわかんないよね」
と、納得しあったものだ。
私は内心.....けっこうイッテルやつだな....と思っていた。

そんな友と、くわしくない土地でのランチ。
てきとーに10分くらい歩き、てきとーにチョイスして入った「食堂」と「喫茶店」で、そりゃ楽しく糀話しにいそしんだものだ。

で、その帰りに携帯電話を置き忘れてきたことに気づく。
あわてる友。

しかし、われわれは、おしもおされぬ方向オンチの最強コンビである。
行ったところに戻れるはずもないのである。

かすかな記憶....「あのカンバンはさっき見たよ」「いや、あれは帰りには右側にあったはず」などと、わけわかんない会話をかわすけれど、らちがあくはずもなし。
思わず、袋小路に迷い込んだりしながら、やっとこ食堂にたどりついたのである。
無事、携帯電話を保護する。ヤッタ〜!あった〜!
再びの帰り道、
「駅はどっちですか?」
と、往来人にたずねたのは、追記するまでもない。

友はアタシに感心する。
威風堂々な迷いっぷりで、ぜんぜんあわてる気配すら見せなかったって。


私の方向オンチは、そんじょそこらのもんじゃない。
年季と実績を積んでいる。
道に迷うのは日常茶飯事のことで、そっちが普通なのである。
すでにステージが違う。

迷いたくて、歩いているわけではないし、一発で目的地にたどりつきたい熱意もある。

しかし、どうしても「反対」の方向に向かって歩いてしまう習性があるようなのだ。
ちょっとの疑いすら持たずに、反対方向に歩き出すという、やっかいな習性。

私は、本当は、道に迷うのが好きなのかもしれない。
迷って迷って行き着けないことも含めて、まあ、しょうがないと思える。
人生そっくりじゃん。

そんな気持ちのわかる「方向オンチさん仲間」って、けっこういると確信している。
それも一種のオタクであろう。
互いに、迷う人生について、語り合おうじゃないか。

オタク集会の号令をかけても、ぜったいに集合場所にたどりつけない仲間たちよ!

日々

お知らせ

2017年3月13日
ホホホ以外に.......

カゴ屋さん、メヌイ
http://ameblo.jp/menui-zakka/
と、ココカラ大学という名前のサイトにイラストと文章を連載させていただいてます。
https://kokokaradaigaku.com/
どっちも月に3回ほどの更新。
見てちょ〜よ!

プロフィール

本田葉子

イラストレーター。長野県出身。
2017年10月より小田原市在住。
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