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ポアロのブローチ

201314.jpg

息子の尽力で、夜のお楽しみを復活できた私である。
「名探偵ポアロ」も「ミス.マープル」と同じに大好きな人。
アガサ.クリスティーって本当にすごい小説家だ。

ポアロシリーズは、いつもレンタルショップで借りて観ているので、順番に添って観ていない。
お店の棚にある中から、一枚二枚...と時々借りているのだ。

ポアロはスーツの襟によくブローチをつけている。
ジェラードのコーンのような形態をした銀のピンブローチ。
花束を模しているんだと思う。

それ、しょっちゅう色が変わる。
あれ?違うブローチなのかな?とDVDを一時停止してよく見ると、コーン部分は同じようだ。
あれは花の部分だけを差し替えるような仕掛けのブローチなのではあるまいか。
6色以上は確実に所持してるの、確認済みだ。

ポアロは「独自のおしゃれセンス」を持ってるから、スーツの色や雰囲気によってフラワーカラーを使い分けているにちがいないのだ。

今回借りたDVDで、あのブローチは、ある女性からのプレゼントだったんだ!ってことがわかった!
ベルギーで警察官をしていたころ、事件を熱心に調査してくれるポアロに感謝の意味を込めてそれは贈られた。
殺人事件調査真っ最中ながら....ちょっと甘いムードで。
ポアロはあくまで紳士であるから、ムード中でもぐっと押さえた態度でいる。
しかし、ブローチはずっとずっとつけてるのね。

ポアロのステッキにも、仕掛け物がよく出てくる。
取っ手のところが双眼鏡になるもの、ステッキが携帯用の簡易椅子になるものなどを見た。
たんなるおしゃれだけでなく、実用を兼ね備えてるんである。
それを適所で使いこなすポアロ。
かっこええ〜!

ミスレモン(秘書)の服装も見所がいっぱいで、毎回人が殺されてもポアロシリーズはとにかく面白いのだ。

...................
●追記  息子の尽力について
「お母さんにお年玉あげるよ。毎日つまんなそうだから」
といって、つやつやの新しいポータブルDVDをくれた。
彼は色々ねじを回したり、つまようじで作業した結果、.....ネットで安い「DVDを探す」に行き着いたようだった。
3960円は最良な価格だと。
息子はいい仕事をしてくれたのであった。

【久々、武士語に変換】

せがれの尽力にて、夜分のお楽しみを復活なりのそれがしなり。
「名忍者ぽあろ」も「娘まーぷる」と同じに首ったけな輩。
あがさ.くりすてぃーとはまことにすさまじ随筆家だ。

ぽあろ列伝は、何時も損料屋にて借りて観ておるのにて、順番に添とは観ておらぬ。
商いの棚にあるでござる中より、みつくろい...と時々借りておるのでござる。

ぽあろは裃(かみしも)の襟によくぞぶろーちをつけておる。
じぇらーどのこーんがごとき形態をしたでござる銀のぴんぶろーち。
花束を模致し候んであると存ずる。

其れ、しょっちゅう色、変ずる。
あれ?否!ぶろーちだかの?と映像入銀円盤をしばし停止してよくぞ見るに、こーん部分は同じようにござる。
あれは花の部分のみにてを差し替ゑるごとき仕掛けのぶろーちゆえはあるでござるまゐか。
むつ色以って上は確実に所持しておるの、確認済みだ。

ぽあろは「独自のおしゃれせんす」を持っとるより、裃(かみしも)の色や風情にそれゆえふらわーからーを使ゐ分けておるにち、おらぬのでござる。

こたび借りた映像入銀円盤にて、あのぶろーちは、あるでござる女人(にょにん)よりの褒美でござったか!とはこと、いかにも!
白耳義にて八丁堀のだんなをしてござったころ、一大事を熱魂に検分してちょーだいくらるるぽあろに痛み入るの意味を込めて其れは贈られたでござる。
殺害由々しき事態検分真っ最中な、ら....少々甘いでござ候風情にて。
ぽあろはあくまにて侍なりより、風情とりわけぐっと押さゑた態度でおる。
なれど、ぶろーち手筈っと長らくつけてるののう。

ぽあろ外伝にも、仕掛け物、よくぞ出てくる。
取っ手のところが双まなこ鏡になるもの、杖、糸無し糸電話用の簡易腰掛になるものなどを見たで御座る。
たんなるおしゃれのみにてにてござらぬ、実用を兼ね備ゑてるみてあるでござる。
其れを適所にて使ゐこなすぽあろ。
かっこゑゑ~!

小娘れもん(用人)の着物装も見所、ゐっぱゐにて、毎度輩、殺させてもぽあろ列伝はとかく面白ゐのでござる。

...................
●追記  せがれの尽力につゐて
「母上殿にお年玉献上奉るで候。毎日つまんなそうでござるより」
とて、つやつやの新しき携帯映像入銀円盤をくれたでござる。
彼は様々ねじを度ござったり、つまやうじにて作業したでござる結果、.....網にて安ゐ「映像入銀円盤を探す」にはせ参じ着おりきようでござった。
参玖陸零両は最良な価格であると。
せがれ御意ゐ奉公をしてくれたでござるのにてあったでござる。

お正月、あれこれ

ブログやフェイスブックで、お雑煮の画像よく見かけた。
地方々によって色んな種類がある。

名古屋のブログ友のところでは、お餅と餅菜という葉野菜だけのお雑煮だと書いてあった。
九州では(ムコ殿の出身地)味噌仕立てで豚汁のような具にお餅を入れるのだと。
以前に聞いた九州の友だちは、アンコ入りのお餅で味噌仕立てのお雑煮だといっていた。
実家のお雑煮は、おすまし汁だったが、いくらが乗っかっていたような気がする。

ナンシー関さんのエッセイに「正月のハードル」について書かれていたのがあった。
昔(といってもナンシーさんが若い頃)は新年を迎えるにあたり、やらなければいけない事柄がずっと多く「これをしなければ年を越せない!」強迫観念にも近かったと。
特別で神聖感さえある日々。
年末年始は家族みんなで過ごし、年越しカウントダウンコンサートだとかに子ども同士で行く事など暗黙のうちに許されなかったと。
みんなそうだったよね〜と思った。

1977年の年末、私は東京の下宿先のアパートの一室でたったひとりで正月を迎えようと決心した。
それは「決心」という言葉でも使わなければ、決行できないほどの大決心であったのだ。
女子ひとり、年末年始を過ごそじゃないか!と。
なぜか緊張と興奮で胸は高鳴っていた。
ワクワクワク。

セブンイレブンは、文字どおり朝7時から夜の11時までの営業時間のころであるが、当時31日や1日は営業してなかったし、もちろん多くのお店はお休みだった。
灯油も買った。カップラーメンも買った。
買いだめなんぞし、越冬隊の気分で備えた。
ほしかったMJQも買った。

そして意を決して母に電話をし、年末は帰らないむねを伝えた。とたん怒られた〜〜!こっぴどく。
「バカをいうんじゃないっ」
そりゃ愚娘であるが、帰省してくると疑わなかった娘が帰ってこないとなれば、怒るであろうな。
電話は父に代わり、怒られ×2。さらに倍、ドン。
それはまあまあ想像していたことだったので、
「卒業制作が間に合わない。年末年始もやる。提出が間に合わないと卒業できないから」
と宝刀をぬいてやった。(ウソじゃなかったけど)

父母、ややひるんだようだったが、正月をひとりで過ごすことは残念ながら許されることはなかった。
「31日から親戚の家に行きなさい!」(@鎌倉)とすぐさま伯母と連絡を取り合ったようで、伯母からも電話で、怒られ×3。
「絶対にうちに来ること」といいわたされ.....。
伯母は私のことをあわれに思ってくれたらしいが。

そして、すごすごと伯母の家に向かったのであった。
お節料理やあったかいお雑煮がたっぷりと待っていたが、私はアパートに残してきたカップラーメンやジャムパンを愛しく思っていた。

今思うのだ。
あの時、理解されづらくとも本心をいうべきであったなと。
「ひとりで年越しをしたい。特別な日をひとりで過ごしたい」と。
「どうして?」
と聞かれたら、説明できなかっただろうけどさ。
なにかを見たい.....という想い。


今年も家族全員で年末年始を過ごした。
娘は結婚したので、お雑煮のお椀の数も増えた。
スーさんにもお餅ひとかけら。
幸せなことだと思う。

これから先、望む望まないにかかわらず、ひとりで過ごす年末年始がくるやもしれんだろう。
しかし強く望んだ「1977年あの日の過ごし方」だけはもはや訪れることはない。
22のアタシの見たかったものは、いったいなんだったのだろう。
老眼が進んだ今じゃぜったいに見れんもんだっただろう。

日々

お知らせ

2017年3月13日
ホホホ以外に.......

カゴ屋さん、メヌイ
http://ameblo.jp/menui-zakka/
と、 ココカラPARKbyやずやのサイトにイラストと文章を連載させていただいてます。
https://kokokarapark.com/
どちらも月に2〜3回ほどの更新です。

プロフィール

本田葉子

イラストレーター。長野県出身。
2017年10月より小田原市在住。
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