装丁に使うイラストをというご依頼を、編集者さんからいただいたのは二ヶ月ほど前のことだ。
そのご本ができあったというご連絡を先週いただいた。
これはチャンス!とばかりに、「手渡し」を口実に会うことになった。
(昨今、メールでの打ち合わせでやりとりし、そしてイラストデータ入稿しちゃうので、まったく会わなくても済んでしまうって....それもなあ.....なんだかなあ)
彼女は、20年ほど前「うれしい暮らし」というアタシの本を作ってくれた人なのだった。
会うのは15〜6年ぶりになるだろ。
近況など脈絡なくいいあう。
一回り以上の年の差があった彼女、初めて会った時分はまだ未婚であったが、今は中学3年生のお嬢さんがいるということだった。
そりゃね、アタシだってさ、ba-sanになったんだもんね、そりゃね。
コーヒーを飲みながら彼女は思い出話しみたいに、
「うれしい暮らしは、初めて自分が作りたいものができた本だったんです」
と。
コーヒーが甘塩っぱくなって喉をすぎた。
あれから私たちはうれしい暮らしをつむぎつづけてこれたのかな。
あのころの未来にぼくらは立っているのかな。(スガシカ混じりました〜)
なんて、ふと思う。
しかしうれしい出逢いはまだまだ続いてくことだけはまちがいないね。