文藝春秋臨時増刊の漫画読本は、1983年版だ。
568ページの雑誌は、4センチも厚さがあるけれど、ズシッと感がないのは紙質のせいだろうか。
今ではもうきっと使われてないいんだろうなと思われる、正真正銘のわら半紙だ。
それもごわごわっとしてざらつきもしっかり見て取れるし。
最初の漫画は、ボブ.バルトの特集「意地悪爺さん」から始まる。
ヴァジル.パーチ、チャールズ.アダムズ、ボスク....とへとページは続く。
ニューヨーカーでおなじみだった人たちのラインナップ。
東海林さだお、加藤芳郎、横山隆一、灘本唯人、山藤章二、小島功.....たまらん豪華さ。
黒鉄ヒロシはギャク漫画「信長殺人事件」で登場してる。
園山俊二は、今の世の中をすっかり予言した「ギャートルズ」を描いている。
漫画だけでなく、吉行淳之介のエッセイや、筒井康隆の小説も載ってるし、それは読み応えのある漫画読本なのだ。
どこから読んでも、そして、なんかい読んでも面白い....。
いつ読んでもどこかしらに新鮮な可笑しみが味わえる漫画読本。
このVol.2の臨時増刊には載ってないけれど、「漫画読本」には、長谷川町子さんが「サザエさんの未来」も描いてたはず。
また読みたいなと、雨の夜に思ったり....。