八月十九日、八十九才で母は死んだ。
数字にめっぽう弱いアタシでもスッキリと覚えられそうな数字の配列にニンマリする。
長野の姉一家と子どもらのそれはそれはの協力とフットワークと頭脳プレーで、いろんなことを済ませてくれた。
いろんなこと......とザックリといってしまうけれど、いろんなことがあるのね〜〜。
父の晩年から母の死まで、老親に伴走しつづけた姉の涙は、アタシのとは成分も濃度もちがうと母の前で感じた。
いろんなことを終えて自宅に帰りつき、姉に持たせてもらった和菓子と母にもらっておいた茶碗と茶筅で一服たてていただいた。
「長い間けっこうなお点前でございました〜」
と、私から母への弔いを終わらす。