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くろちゃん

夕方になりかけた時間。
携帯電話が鳴った。

発信者名はじょうだんをいい合っては笑ういつもの友、Yさんだ。
「へいへいへ〜い。今焼き芋たべてんだから」
と軽口たたいて電話に出ると......Yさんは鼻声で、静かに愛犬くろちゃんの死を告げた。
焼き芋が本当にのどに詰まって、私は声も出ん。

生後2〜3日から見知っていたくろちゃん。
18年前、ある作業場で飼われていた(なんとな〜く居ついていた状態)モモコという犬から生まれ、飼い主探しも手伝った。
一時は、うちで飼おうともしたけれど、当時は「犬猫禁止」の集合住宅に住んでいたため、断念。
一生懸命飼ってくれそうな人を探したが、見つからなかったのだ。

そして......仕方なくという感じでYさんが引き受けることになったのだ。
Yさんちには、先住犬リリちゃんがいたので迷って迷っての決断だったと思う。
消極的引き取りであったが、もともと大の犬好き一家だもの、一家総出でのかわいがりにくろちゃんは素直で可愛げのあるいい子の育った。
アタシが時々(ほぼ毎日)遊びにいくと、すっごい勢いでドタバタジタバタして歓待してくれた。

そのくろちゃんが死んだ。

大急ぎでYさんのところに向かう。
だびにふされるのは、午後7時だという。
ぎりぎりで間に合う時間だ。
走って電車に飛び乗る。

Yさんの家のベッドでくろちゃんは花に囲まれていた。
安定のかわいさを保っている。
さわってみたらいつものようにやわらかかった。
耳はいつものようにすべすべだった。
いつものように眠ってるみたいだった。
ドタバタして歓待してくんないのがいつもと違っていただけだ。


二時間半後にくろちゃんは真っ白な小さな犬に変わった。
真っ白な骨さえかわいく見えた。

今日のなに着た

2015,01,27.jpg
初めての仕事の打ち合わせに神田まで。
初めてうかがう会社なので、少しは仕事っぽい服装でいこうと思ってパンツにアイロンをかけた。
ピシッとセンターに折り目をつけると気持ちもピシッとするようだ。

昨年末、悪寒で三日ほど寝込んだときに「水だけ生活」をしたせいで体重が3キロ弱へっていた。
お正月に食欲の追い込みがあったが、リバウンドをみなかった。よかった。

最初からダボダボパンツだったのだけれど、よりいっそうダボダボになったので、セーターをインしてなおかつコンチャの付いた革ベルトでぎゅっとしめた。
こんな着方は久々だ。
いつもウエストは解放し放題なので新鮮な心地すらする。
あの悪寒の数日がなかったら私にはできない着方だなと思うと今はありがたくも思える。

インしたセーターは薄めの紺色シェットランド。
肘から手首にかけてムラサキ色になっている。
ムラサキの部分はボタンで取り外しができるので、七分袖のセーターでも着ることができる。
なかなか便利なポールスミスのニット。
古い腕時計をブローチにしてつけた。

歩きやすいレースアップショートブーツ、穴々に詰まった泥をブラシできれいに取り除いて履いた。

初めてのところの仕事は緊張するけれど、日ごろ緊張感のあまりないこの身にとってたまには必要なことだと思った今日でした。

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日々

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2017年3月13日
ホホホ以外に.......

カゴ屋さん、メヌイ
http://ameblo.jp/menui-zakka/
と、 ココカラPARKbyやずやのサイトにイラストと文章を連載させていただいてます。
https://kokokarapark.com/
どちらも月に2〜3回ほどの更新です。

プロフィール

本田葉子

イラストレーター。長野県出身。
2017年10月より小田原市在住。
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