わし、玄関で寝てますがな。
夕方のスーとの散歩は、買い物を兼ねることが多い。
散歩コースをめぐった後、最後にスーパーに寄るのだ。
そんないつもの段取りで、スーパーの前につないで買い物を終えて出て来たら、ご近所の散歩仲間さんがスーのそばに立っていた。
かまっててくれてたんだな〜とニコやかにのんきに近づく私だった。
散歩仲間さんは、
「スーくん危なかったのよ!」
と顔をくもらせながら私にいう。
「え?なに?」
とあわてて問うと.....スーは歩いていた男性に吠えたのだという。
そしてその男性は、
「どうして吠えるんだっ」
というやいなや、手近にあった植木鉢だったか木切れだったかを拾い上げ、なぐりかかろうとしたという!
あわや通りかかった散歩仲間さん、かけよってくれて
「スーくん、吠えちゃだめだよ」
とかなんとかいいながら、その行為を阻止してくれたのだということだった。
「この犬はなにもしないのに吠えたんだ。アンタの犬かっ」
と怒っていたという。
危なかったなスーよ。
命拾いしたなスーよ。
スーパー前に犬をつないで買い物するのはこのあたりでは普通のことだと思っていた。
待っている犬はけっこういるし、それは日常の風景だ。
なので私もなんの疑問も不安ももたずにやっていた。
...........怖くなった。
いつスーにおそいかかる手があるやも知れないし、その反対のことだってありえることだし。
なでようとした小さい子どもに噛み付くってことだって。
スーを短時間でもひとりでおいておくのはもうやめようと思う。
絶対に目をはなしちゃダメだよなあ。