今朝のこと。
深雪を踏みしめつつの散歩に出た。
あいかわらずうれしくってたまらんっ!という犬からリードを介してうれしさが伝播してくる。
ゴルフ場のわきの小径はとりわけスーさんの気に入りロード。
さくさくと行進する私の目に、ふと何かがかするようにとびこんできた。
それは真っ白な雪のくぼみに、何かがうずくまっていたような?そんな画像が。
いや〜な予感がよぎった。
この小径で我々は、たぬきやハクビシンとばったり遭遇することがたまにあったのだ。
ゴルフ場の林とか山のほうに住んでいるのだろう。
なので、そいつらが雪の上で行き倒れた可能性を考えた。
見てしまった以上、素通りするのは気がひけたんで、確認すべくかすった「不安な画像」のもとへ近寄った。
それは、トラのような毛並みにも見えたし猫のようにも見え、もうなんだかさっぱりわからなかったし、生死さえも不明であった。
小動物であるらしいことはまちがいなかったので、私は思い切って声をかけてみた。
「ねえ、どうしたの?」
丸まっていて顔もしっぽも見えないが、腹のあたりの部分がちょっと動いたように見えた。
きゃ!
救出しなければ!の思いがこみあげるも、恐怖もその倍こみあげてきた。
得体のしれないこわさは、57才の図太くなった神経をもちぢみあがらせる。
い〜や......ここでみすててなるもんかっ!の気持ちがやや優勢になり、とりあえず獣医さんに運ぼう...という決断を下だし、手袋を二重にはめた。
(お出かけ用のちょい良いめの革手袋もコートのポケットに入っていたので)
雪上から小動物を救い上げたらすぐさまコートに包んで運ぶ算段をし、着ていたコートを騎士のようにさっと脱ぎ、広げて置いた。
あっためてあげようという天使なココロではなく、ちょっとでも小動物との間隔を開けたくてです。(手袋二重も同様なココロ)
心臓ばくばく、顔はカッカ、手はぶるぶる。
「ねえ寒いよ、早く起きて山に帰れば?寝てる場合じゃないっしょっ、ねえったらさ」
などと大きな声でいっては自分励ます以外に方法は思いつかなかったし。
私の昨今にはない大きな勇気をふりしぼって、そーっと小動物の下に手を差し入れた。
こわくてこわくて涙がでそう、かつ、ちびりそうになった。
スーは雪の中に鼻先をつっこんで、そしらぬ素振りを貫いているばかり。
..................続く