二週間ほど前、私の携帯電話のメッセージ(電話番号でメールが送れるっていう機能)欄に、一通のメールが来ていた。
それには....、
「○○病院に入院しています。会いたいです、来てください。死にそうになったけど、一命をとりとめました」
と書かれていた。
内容が内容だけに、びくぅ〜としつつも、マイ携帯に登録してある電話番号ではなかったし、名前もなかったものだから、【無視】した。
【無視】した後もなんとなくは気になって、親しい友だちや娘に、
「これって、いたずらだよね?」
と、聞いてみたけど、誰もが口をそろえて、
「いたずらっ!!返信なんかしちゃダメだよ!!」
と、いうものだから、私のあやふやな気持ちは確信(いたずらメールって)に変わった。
その後、同じ電話番号から、今度は電話がかかってきたのだ。
あ〜〜アレの電話だ〜!ムシムシと出なかったら、留守番電話に切り替わり、伝言が残された。
ひえ〜〜!なんなんだぁ?と背筋をぞくぞくさせながらも、聞きいてみたくってたまらない欲求を押さえられなかった私である。
無視を決め込んでいたにもかかわらず、怖いもの聞きたさに、伝言を聞く。
「もしもし、ワルイ?、メール見てくれなかった?暇があったら来てください」
と伝言が残されていた。
私のことを「ワルイ」と呼びさらすのは、ごく少数のそれもディープな友だちだけだ。(私の旧姓はワクイなので....)
そして声にも聞き覚えがあった。
きっと、いやゼッタイに○○からだ!
あわてて電話をリターンしたら、あんのじょう○○だった。
ディープな友だち関係でありながらも、そうそう連絡を取り合う仲でもなかったので、携帯電話の登録をしてなかった。
思いがけないひどい病気になり、3月から闘病生活に入っているという。
そしてまだまだ先は長いらしかった。
「週末、会いに行くよ〜」
といって電話を終えた....。
怪しんだメールは怪しくはなかったのだ!
そして今日、見舞いに行ってきた。
「いるもんある?」
ときくと、白髪隠しのためのバンダナが一枚ほしいというので、とびきりおしゃれなヤツを選んで持参する。
怪しんだ懺悔の意味こめて、二枚買った。
それと退屈しのぎになるかな...と思って、パッチワーク用のハギレや針&糸、ボタン、原毛などなど手当りしだい家にあるものを紙袋につめこんだ。
ほしいものをチョイスしてもらえばいいやと思って持っていった。
彼女は病室での入院ライフを思いのほか心底楽しんでいた。
紙粘土で、超リアルな猫を制作したり、英会話のラジオ講座を毎朝聴くのを日課にしているという。
その他、バレエ的要素を取り入れた体操なども。
毎日やることがいっぱいで!といって笑っていた。
私の持参したものも、喜んで受けとってくれた。
入院生活に、それなりに楽しみも見つけているようで、上戸彩似のカワイイ先生やかっこいい男の先生、妙におかしい先生の話しなどもおもしろおかしくしてくれた。
そして死にかけたからこそ、ふっきれたこともあるといっていた。
電話番号登録してなくってすまんかったな!
留守番電話の伝言、ぞくぞくしながらも聞いて良かったよ。
また暇みつけていくぜよ!
仕事の打ち合わせで新宿までいく。
初めて会う方や、会社以外の場所でお会いするとき、だいたい電車の改札口付近で待ち合わせることが多い。
お互いに、申し合わせて決めた雑誌や本をなに気なく手にたずさえている....というのを目じるしにしたりして。
それでおちあって名のりあって、近くのカフェとかコーヒーチェーン店にいく。
今回は先方から紀伊国屋の近くの「星乃珈琲店」でという指定があった。
知ってるような、知らないような.....その喫茶店はアタシにしてはすぐに発見できた。
決めた時間の15分前には着席して、ひとり店内観察にいそしんだ。
「ザ喫茶店」という趣の、昔からあるような、なつかしい感じがする店だった。
白のシャツにブラックのベストがお店の制服だ。
男性も女性もね、みんなおそろい。
お約束(私的での)メニューチェッ〜〜ク!
友だちとのランチではないので、食事するつもりはなかったけれど、いちおうチェックだけは欠かさないよ。
ナポリタン、サンドイッチ、分厚いホットケーキなどが目に入る、ザ喫茶店。
唐突だけど、メニュー見ながら.....この打ち合わせは、なんだかすんな〜りと要領を得、うまいこと意思の疎通ができる予感がした。
それは喫茶店のオーラだと思う。
「窓際の席におります」
とメールをしようと思ったとたん!目の前に待ち人があらわれた。
「本田さんですか?」
とにこやかに。
どうしてお店に入ってすぐにアタシがわかったのだろう?目じるしの打ち合わせしとかなかったのに....。
うまく進む(であろう...)仕事ってだいたいそういうふうにできているものだと実感する。
てきぱきとお話をしてくださる若い編集者さんはさすが現役感まんまんで刺激的だった。
やっぱね、予感のとおりだ。
私のつたない意見(本当につたなくしかしゃべれん。なさけなか57)もゆっくり聞いてくださった。
今後の話しをして別れた後、「オカダヤ」に向かった。
ベビー服の材料と、作りたくてしかたがない「テリアバッグ」の材料をみつくろうために。
1階ではコットン、3階では麻布、2階でチュール生地...上いったり下いったりして、メモみいみい選んでいく。
こんなに重たかったっけ?と思うほど、紙袋いっこでも布は重たい。
でもそれは楽しみにつがなるうれしい重さだ。
腕をひくひくさせながらまた電車に乗って持ち帰る。
途中駅前のスーパーに寄って、もうひとがんばりと牛乳、鶏肉、カップ麺...など買う。
両腕ひくつかせながら、やっとこさの帰宅。
やれやれ。
しかし.....凍結しちゃってるのか?開けないメール添付に四苦八苦する夕方。
友人にSOSメール出して助けてもらい、難をのがれる。
スーの散歩して夕食つくって、洗濯物たたんでさ、それでも毎日なんとかやってこってさ、自分にいってやる。
星乃木珈琲店のコーヒーはとってもおいしかったしね。
「がんばらない」のがはやってるけど、アタシは「そこはかとなくずっとばんばる」って基本方針でいこうと思うよ。
今夜のDVDはドヌーブの「幸せの雨傘」。
夕方のスーとの散歩は、買い物を兼ねることが多い。
散歩コースをめぐった後、最後にスーパーに寄るのだ。
そんないつもの段取りで、スーパーの前につないで買い物を終えて出て来たら、ご近所の散歩仲間さんがスーのそばに立っていた。
かまっててくれてたんだな〜とニコやかにのんきに近づく私だった。
散歩仲間さんは、
「スーくん危なかったのよ!」
と顔をくもらせながら私にいう。
「え?なに?」
とあわてて問うと.....スーは歩いていた男性に吠えたのだという。
そしてその男性は、
「どうして吠えるんだっ」
というやいなや、手近にあった植木鉢だったか木切れだったかを拾い上げ、なぐりかかろうとしたという!
あわや通りかかった散歩仲間さん、かけよってくれて
「スーくん、吠えちゃだめだよ」
とかなんとかいいながら、その行為を阻止してくれたのだということだった。
「この犬はなにもしないのに吠えたんだ。アンタの犬かっ」
と怒っていたという。
危なかったなスーよ。
命拾いしたなスーよ。
スーパー前に犬をつないで買い物するのはこのあたりでは普通のことだと思っていた。
待っている犬はけっこういるし、それは日常の風景だ。
なので私もなんの疑問も不安ももたずにやっていた。
...........怖くなった。
いつスーにおそいかかる手があるやも知れないし、その反対のことだってありえることだし。
なでようとした小さい子どもに噛み付くってことだって。
スーを短時間でもひとりでおいておくのはもうやめようと思う。
絶対に目をはなしちゃダメだよなあ。
雪につつまれたセリーヌの小径では、ひともんちゃくあったわれわれ(スーと私)だったが、何事もなかったかのように小径もすっかり春もようである。
この桜の木は私のトンマな勘違い行動の一部始終の目撃者であるから、親近感をおぼえてしかたがない。
「ね〜、あのときはおどろいたよね〜」
とか、パッとひらいた花を見上げながらつぶやいたりして...。
スーはそんなアタシの足下で根っこ部分の調査のみにいとまながい。
通常より念入りにつま先で土をけずって鼻を押し付けるようににおいをかいだりしている。
そして自分の証明書をあらたに発行する。
♪アタシの前では手負いの子〜、そっとおねんねそれはだ〜れ?それはヒミツヒミツヒミツ秘密のセリーヌちゃんっ♪ちゃんちゃんっ♪
と歌いながら散歩する小径であることは、桜の木とスー.....三人だけの秘め事である。
ま〜ったくな三寒四温の日々。
今日の寒さったら。
一応...としまった厚手ニットカーディガンを取り出して着た。
タートルネックのシャツを着たかったけれど、レースの付けエリをTシャツの首回りにはさみ込んだ。
いつもはリュックサックにしている月光のキャンバスバッグを今日はショルダーにしてみた。
入れ過ぎでダンゴ状態はいかがなものか...。
明日は暖かいといいな〜。
ひさしぶりに友だちと都心での会合が楽しみだ。
子どもの服のお店を(ネットでね)始めたいと思う。
ちょっと新しくやりたいことがあるって気持ちの張りが出るものだ。
10本ほどできた〜!
今回は、春っぽい色合いのもつくってみた。
●お店で、24日(日)の夜から販売開始しようと思っています。
姉からきんつばが届く。
私の大好物、泉庄のきんつばである。
あ〜久しぶりだからとても嬉しい!
12個の半分は即座に冷凍保存しようとか、2個は義母にあげよう...とか計画をたてる。
またもや手紙には愛犬フーちゃんの似顔絵があった。
「前より進歩したでしょ?」
と書いてあったが、私は前の方が好きである。
どうか進歩などねらわないようにと、きつく姉にもうしわたさねば.....。
泉庄のきんつばは、本当になつかしい味がする。
コレ、子どものころ食べてはいないけれど、小豆の基本的な味なんだと思う。
いちばん好きな食べ方は、「モーニングきんつば」として、朝食にいただくのだ。
空きっ腹にしみわたる旨さではじめる一日はなんとも幸せなのである。
さっき友だちが送ってくれた画像に驚く。
それは中学生の時、アタシがあげたものだという。
くつと、二人連れの女子(りんりんらんらん風)は紙粘土製。
覚えていないけれど、紙粘土制作物といっしょに手紙も書いていたらしくそれもいっしょに写っていた。
今となんら変わりのない筆跡は、私が書いたものにまちがいなかろう。
その文面のこっぱずかしさったらない。
穴を掘ってでも入りたい気分にさせるその文章はくつ口調で、ド偉そうに書いているのだった。
「オレはくつだ。だがデリケートだぞ...」とか、「人目をさけて付けてくれ」とも書いているところを察すると、どーも自信作ではなかったらしいね、ワシ。
恥ずかしくて凝視できなかったけれど、もういちど見てみるとなんとも懐かしさがこみあげてきた。
そうだった!小学6年から中学にかけて、ペンキぬりとハンダ付けと紙粘土工作に熱中した一時期があった。
ペンキはリンゴ(生にです)にまでぬっていたことがあった。
ハンダ付けは、接着するものがなくて、意味なく「釘」をハンダでくっつけては満足していた。
あまりの進歩のなさ...というか....興味の方向のいっしょさ。
進歩ないと思うより、ぶれてないと思うことにしてみようか。
そんなこんなして44年すぎたんだなあ〜。
ものもちのいい友だち、ありがとう。
りんりんらんらんをつなげるために苦心して、爪楊枝を腕のところに貫通させたことを思い出しました。
桜、ちらほらと咲きだした!
スーとの散歩が楽しみになる季節だ。
桜は根元調査にいそしむだけのスーですけど。