甘酒で、糀の大量摂取の私はお腹ポカポカである。
糀がカラダにいい影響をおよぼしていることは、すでにしっかりと体感しているけれど、精神面にもいい影響をおよぼすと思う。
なんつうかこう、落ち着くというか、穏やかな気持ちになれるのだ。
優しくなれる...は...いいすぎかもしれんけど、安定するのだ、なにかが。
以前にテレビでみた糀を作っている蔵のひとたちの、高貴でおだやかなお顔を思い出す。
金沢で訪ねた糀屋さんのご主人やおかみさんたちのお顔。
商売の顔でさえなかった。
あれはぜったいに、菌のせいだと思う。
「甘酒喫茶」がスタバ並みにあちこちにできたなら、日本は本当によくなると、私は確信するものである。
あ〜やりたい!「甘酒喫茶」
BGMに...。
糀はなんにもいわないけれど、糀の気持ちはよくわかる。
糀可愛いや愛しや糀。
これは、しばらく前に見たこと。
「ミスタードーナツ」で、ほぼ私と同時に入店したご夫婦がいた。
そうさな....、歳のころなら70代後半ってところだったろうか。
選んだドーナツとコーヒーを受けとって、先に席についてたアタシ。
ご夫婦は、
「いくつにする?クリームが入ったのにする?」
とか、
「小さいのが入った箱にしない?ウフフ」
などと、もーもーそりゃもう仲良く肩寄せ合って、時間かけて選んでいたのである。
スイートきわまりなしな、ご夫婦に見受けられた。
奥さんは、席をキープすべく先に奥のほうに行かれ、ご主人はドーナツとコーヒーがトレーにセットされるのを待っていた。
ちょっと間があったのだろうか、奥さんは席を立たれ、ご主人のほうに近寄ってみえた。
それを見たご主人ったら、鋭いひとこと、
「座ってろ、バカッ!」
と、店内の70パーセントにひびき渡る声をあげた。
ここが洞窟であったなら、バカッバカッバカッバカッバカッ〜〜〜アアア〜〜とエコーがかかったことだろう。
あたしゃ、本当にビックリして、手にしてたコーヒーをこぼしてしまったほどだ。
いわれた奥さんは、すごすごと席に戻られていった。
ドーナツのトレーを受けとったご主人は、奥さんのいるテーブルに着いて、ふたりは、何事もなかったかのように、ころころドーナツを食べていた。
チラチラと様子をうかがってみると、ニコニコしながら話しをはずませている。
まさに午後のティータイムを楽しむカッポーである。
(これって、ツンデレの一種なのかい?)
店内は、平和なムードにもどったが、アタシのこぼれたコーヒーはカップにかえらず。
しかしミスド....、コーヒーがおかわり自由だったのは幸いなことであった。