
「私は捨てるのがとても下手で」
と義母はくりかえしいう。
まるで捨てるのには技術がいるかのようにいう。
本当にそのとおり!とアタシも思うのだ。
捨てるってものすごく精神性が高くて、そして疲労度も高い行為なんである。
なおかつ、高齢の母の整理には......なにかこう「支度」?ってな意味合いもおびてきちゃって急かせるわけにゃあいかんのである。
しかし母はえらい!「下手で下手で」といいつつちょっとずつでも毎日整理している。
母の部屋には仏壇がある。けっこうデカイ。
あまり手入れも行き届いてなく花さえ飾られていない。
もっと手頃なサイズで可愛げのある形だったら、身近におくこともできるのなあと思った。
たとえばだけど、こんな家の形のってど?
煙突のところがお線香立てになってるの。
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「母のそうじ」では捨てるものがたくさんあったが、反対に得ることもたくさんあった。
よそゆきとしてとっておいた服がなかなかの困りもので、
●傷みはない
●高価であった
の、この2点が、処分したい気持ちにブレーキをかけるのだ。
物の整理をするまえに、まず必要なのは気持ちの整理をつけておくことなんだな、きっと。
気持ちの整理とは、これから生きていくうえでの覚悟を決めることだ。
な〜んてね、そこはゆるゆるな覚悟でいいんだけど。人間だもの。(←@みつを)
母のよそゆきの処分方法は、私に任された。
「ゴミで出さないでね」
いう母、「どこかでまた着てくれる人がきっといるだろう...」として、気持ちの折り合いをつけたのだろう。
フリマで売るか、どこかに寄付するか、おいおい考えたい。
カビ臭を取るなど手をかけないといけないこともあるので、アタシのやる気があればそうするし、やる気欠如のあかつきには、こっそり......もあるかも〜。(伏せといてね!!)
アタシだって、これまた母とおんなじなのだ。
ビンテージレースのブラウス、きれいにとってあるし、買ったとき高かったしぃ〜。
およばれ、もしくはパーティーなどのためとっておきたいと大事にしまっている。
でもねえ、当然だけど「ハレ」より「ケ」の方が多い毎日。
気持ちよく、寄る年波に乗ってくには、もう「ケ」に重きをおいた方が断然よくね?
てな想いを、ゴミの山から拾ったのである。
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