ずっと前に買っておいたかっぱ。
大きなリュックを背負っても着られるほどの大きさだ。
一度も着る機会などなく保管し続けていたが、今日!とうとう「かっぱの日」がやってきた。
風びゅーびゅー、ときおり雨も降りだす日の犬の散歩である。
でっかいテルテルボーズ状態はやや恥ずかしいけれど、背に腹は代えられぬ...というより、これ以外でのベスト散歩ファッションはないであろう。
強風にあおられてバッサ〜をめくれ上がるけど。
どうか台風被害があまりありませんように。
上野の森の東京国立博物館へいってきた。
「台北國立故宮博物院」を見るためにである。
朝からこぬか雨。
上野の森もしっとりしていた。
池から時おり立ち上る蒸気っていったい。
ちょっと幻想的でもあり、これから鑑賞する神品至宝への期待が盛りあがる。
この展覧会は、6月24日から9月15日まで開催されているが......「白菜」が見られるのは今日までなんである。
なぜかわかんないけど、今日までと決められていた特別扱いの白菜。
ウキウキと博物館へ向かう。
しかし、な、なんと!「白菜」だけは別室での展示となり、驚くことに別の列なのである。
特別にもほどがあるちゅうに。
私が到着した午後1時においては、100分待ちとな!
「白菜の方はこちらにお並びください。他の展示はこちらから」
と、会場案内の方々がアナウンスしておられので、私も迷うことなく白菜の人となった。
2時間近く待って、やっとたどりついた白菜正面。
ちっさ〜!がファーストインプレッションであった。
期待で私のイメージの白菜は巨大化していたので、20センチ弱の白菜はこの上なく小さく見えた。
立ち止まっての鑑賞許すまじ!のムード。
牛歩での鑑賞である。
この、薄緑と白の石(ヒスイ)を最初に見た彫り師は、白菜に加工すること以外思いつかなかったことだろう。
そしてきっと興奮でうち震えたと思う。
石の中に白菜が住んでおる!としか思えなくて、嬉しくて嬉しくてもうもう嬉しくってたまらんかったことだろう。
白菜の葉の中に、生き生きとした昆虫もいる。
彫ってる間中、幸福感につつまれてたんじゃないか?
白菜は、そんな風に見えた。
白菜以外の展示の品々では、「書」が思いのほか面白く自分でも意外だったが興味深かかった。
この展覧会のことは、先日NHKで二日間にわたり特集番組があったので、ちょい予習でき、ちょいでもこうまで膨大な神品至宝がどうしてあつめられたのかも知った。
白菜と共にめだま展示品、黒い子豚と子どもがじゃれあってるような可愛い彫刻があった。
カンバンにも写真が写っているでしょ(見えるかな?)
アレも、本当に小さいのです。
5センチぐらいだったかな。
それ、なんと一つの石から彫りだされているという。
作った人の石に対する愛おしくてたまらん気持ちがいっぱいだ。
許されるなら...アタシもたなごころに乗っけたい想い。
権力と財力にものいわせて集めまくった皇帝たち、センスもあって良かった。
この展覧会では、全部がガラスケース入りだったので特に大きく注意されることはなかったが、順路を逆走やらうろうろするお客さんが多くて係員はその整理にてんやわんやしていた。