帝国劇場での公演「あなたがいたから私がいた」を観てきた。
松任谷由実の歌と芝居がミックスされた芝居。
途中に25分の休憩をはさんで、4時から7時までというけっこう長時間の公演だった。
老人施設、若年性痴ほう、戦争、リンチっぽい暴力...だの、ユーミンのイメージにはないシーンが散りばまってた。
もちろん、オールスタンドアップで手拍子バンバンのキラキラハデハデはまったくない。
ユーミンの衣装も黒と白を基調にしたものだし。
公演の前半は、どうもおもろなかったけれど、だんだんと芝居に引き込まれていった。
合間合間にユーミンが出てきて歌うのだけれど、暗めなシーンにもピタリとはまる歌は、さすが松任谷正隆さんの演出だなあと思った。
痴ほうのおばあさん役の人が、めっぽう上手くてじ〜んとさせてくれた。
芝居の後で知ったのだけれど、藤真利子が演じていたのだった。
最後のあいさつでユーミンが、
「芝居と歌と帝国劇場の持つ力でできた公演」
といっていたが、本当にその通りだと思った。
劇場そのものがずっと内蔵している雰囲気...空気感かな?それが大きくものをいっていた。
と、評論家っぽく語ってみました〜。
誘ってくれた友人と、劇場に行く前に食べた「松本楼」のオムライスとワインがとってもおいしかったし全体的に、大人な一日であった。
「今日のなに着た」の絵は明日描きます。

姉と母とで長野の実家のお墓参りにいってきた。
とってもいいお天気!お墓参り日和である。
10年前はがらがらの墓地であったが、たくさんの墓石が並ぶようになっていた。
母が「今度ようこが来たら、お墓参りにいきたい」と姉にいったそうで、ならば......と三人こぞっていったのである。
父のお墓の前で、お菓子を食べたりジュースを飲んだりして、しばしピクニック気分である。
目の前の小山の紅葉も目に楽しい。
姉は、実家と嫁ぎ先のお墓、二つまもっている。
アタシとおんなじだ。
お墓の用事っていろいろあるねえと共通の墓話題を姉妹でする。

私の仕事机の横の本棚の上に、ふたつの時計がある。
ひとつは祖母の家にあったもの。
もうひとつは、実家にあったものだ。
もらい受けた時には、すでにどちらも動かなくなっていた置き時計だった。
かつて祖母の時計はオルゴールの音が鳴った。
♪てんにかわりてふぎをうつ〜♪のメロディーを物悲しく奏でていたのは私が子どものころのはなしだ。
ふたつとも形いいしょ?おもむきあるっしょ?
なので、もらってからずっと見えるところに鎮座させている。
そしてときたま思い出す。
時計が動いていたころのこととか、祖母の家の感じとか時計込みでの父の晩酌風景とか。
お墓まいり。
してくると、すっきりとはする。
しかしな〜んかね、いかなきゃなーな思いにかられている「そそくさ感」も否めん。
父のお墓はいつもここにある。
時を刻まなくてもゆうゆうな時間をたくわえている。