朝、NHKの日曜美術館をみる。
昨年の3月に亡くなった安西水丸さん特集の「いい絵ってなんだろう」。
水丸さんの仕事部屋や作品、村上春樹氏と組まれた本の装丁画などたくさん紹介されていた。
南伸坊さんや嵐山光三郎さん、ユーミンも作品にまるわる思い出を語っていた。
水丸さんは仕事場で突然倒れて、そのたった二日後に亡くなられた。
そのあまりのあっけなさに呆然とする。
やりたいこと今やんなきゃ!いつ死んじゃうかわかんないんだから、の思いを強くする。
それで......といっちゃあなんだけど「ウジウジしてないでさっさと刈るぞ」と決心した。
やっぱりね、大幅に刈り上げるとなるとそれなりの躊躇もあるというものだ。
てっぺんの一部の毛を残すものの、頭部のほとんどは5ミリほどの坊主ですからね〜。
冒険ですよ、やっぱり。
清水の舞台から...ぐらいの度胸を決めないとさ。
水丸さんもきっかけになったんだけど、MOREの決心がついたのは、ユーミンだった。
水丸さんの絵のレコードジャケットといっしょに映ったユーミンは、おしゃれでもなんでもなかった。
わりと保守的な(でも高級そうな)服装と髪型だった。
追悼の意もあった番組だから、まあね、そうそう派手派手なかっこうもできなかったんだろうと思うけれど。
もうちょっと攻めていきたいと、ユーミンをみながら思った。
たかがヘアスタイルチェンジ、攻めるというのもなんだけどれど、私には充分な攻めの姿勢なんである。
水丸さんとユーミンをみたその足で美容院へ向かう。
美容師さんと相談しつつ、前髪からてっぺんのつむじあたりまで、直径にして10センチほど髪を残して、あとは「潔く刈る」方針を決める。
「こんな風にですよね」
「そうです、この髪型です」
と、LA.LA.LALOVE SONGのころの久保田利伸の画像をiPadにて見せられ、確認しあった。
まさに!ラララの久保田。
残った髪にパーマをかけるのは時間の関係で後日改めてってことにした。
椅子の下には、お約束の黒い犬発生。

美容院を出てトイレの鏡で刈りたてほやほやの一枚を撮るも、スケルトン部分が写っていないなあ。
また家の者にでも撮ってもらいます。

日曜美術館が盆栽ヘアーを実行させてくれたとはビックリ、アタシも。

駅前スーパーの店頭に乾物屋が出ていたので、うひょうひょしながら見る。
乾物屋のおじさんが、
「これ、オレがブレンドしたんだ」
と自慢げに、切り干し大根と乾燥わかめ数種類をもどしてぽん酢で和えたものを食べろ食べろという。
きりぼし大根の甘みがいいあんばいで、「40分も水につければおいしくもどる」とおじさんの言葉にのって購入。
太いひじきも買う。
出汁昆布を選んでいたら、
「こっちので充分うまい出汁がでるからさ、こっちこっち」
と、縛ってある昆布をすすめられた。
一束650円。
からげてある様子もかわいかったのでそれも買った。
乾燥ホタテもほしかったが......高かったので今日のところは。
いっしょにいた友だちが、小さな声で
「めんどくさくない?もどして料理するのって」
といった。
水につけておくだけでおいしくもどり、生のものとはまた違った味わいがある乾物。
保存もきくし、こんな便利で簡単な食べ物たちのことを「めんどくさい」って放棄しちゃうのかい?と思ったよ。
松前漬け用の、するめと昆布をほそ〜く切った一袋も購入。
1000円だったけど、たっぷりあるのがうれしい。
「煮切った清酒をしっかりさましてから入れてな!ミリンなんか入れるのはもっての他だ。するめの旨味が消えちゃうからよ。醬油は食べる時にちょっと味付け程度になっ!最後だよ最後」
口調はぶっきらぼうだけどニコニコと話し、乾物愛が止まらないおじさん。
極めつけは、
「なんかわかんないことあったらオレに電話してよ、番号おしえとくからさ」
と付け加えられた。
モノプリのエコバッグがぱんぱんになるくらいの乾物のお買い物。
おまけにくれた乾燥野菜の一袋もうれしい。
エコバッグがぱんぱんになっても軽い軽〜い♪
乾物っていいことばっかりじゃん。
帰宅してからさっそくおじさんブレンドの切り干し大根とわかめを水につけ、夕食の一品に。
ぽん酢じゃなくて、塩糀と和えて食べた。
うまいぜ乾物!
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【追伸】
友だちから教えてもらった干し椎茸の使い方。
多めの水に椎茸をひたして、容器に入れて冷蔵庫に入れておくの。
冷たい水だからゆっくりもどる。
そしてこれでおいしい出汁汁がいつでもつかえるって寸法よ、どうよ!