机の上をちょっと整理。
シミ付きの文房具をしばし見入る。
よれよれなレーヨンで七分そでのワンピース、大好きなんだけれど、なかなか着どきがむずかしい。
風とおしはそんなによくないので、暑いときはダメだし、かといって寒いときは薄すぎて...。
よし今日だ!今だ!と思ってよろこび勇んで着た。
はい、古着。アメリカの。
キラキラがはめ込まれた黒いボタンは、70年ごろの古着でしばしば見かけるように思う。
流行ったのかな?
いっこでも落とすべからず!と思ってすべて付け直した。
わかるようなわからんような模様も好きで大事に着続けたい一枚。
三年ほど前に買ったんだけど、ちなみにお値段は¥800でした。
私のおしゃれはいっつもお安い.....。
良いめのベルトでちょっとだけ気持ちの格上げをしてみた。
ころんとした形のバッグは永遠のデザイン!と思う。
実家の母に電話で、
「もらった着物、ときどき着てるからね」
と話すと、
「あわせの時期にひとえなんか着てるんじゃないかとひやひやするよ。絽はまだだからね」
......ジャッジマンは遠方にもいる。
お〜こわ。
「紬にあの○○の帯合わせたんだけど」
というと、
「違うねえ、それなら●●の帯だよ」
......根拠がわからん。
今日は単衣の紬を持って練習に行く。
帯はわからないので、持ってみて軽そうなものにした。
教室では、薄いプラスティックの襟芯を入れるのが基本だけれど、今日はズルして入れなかった。
補正も小さいタオル一枚だけにし、だんだん意地悪ばあさん(長谷川町子さんの)風に近づけていく。
教室でいっしょの生徒さん(二年習ってる先輩)が、
「まだまだ一人で着て出かける勇気がないわ〜」
といっていた。
すごくきれいに着られているのにどうしてなんだろ?と思う。(あ謙遜か!)
もう一人別の生徒さんが、
「この間こまどり姉妹をテレビで見たんだけど、帯締めが逆になってたわ」
と。
こまどり姉妹ならもっと注目すべき興味深い点、別にけっこうあるような気がするが。
また別の方が、
「素人の人の着付けってわかるわよね。ぐずっとね」
とも。
和服の人って、そんなにじろじろ見られるもんなんだろうか。
小さな間違いや欠点をこまかにダメ出しされちゃうものなんだろうか。
ジャッジマンは街のそこかしこに潜んでいるものなのか?
着ることに、素人玄人の区別があるんだろうか。
着ることって、洋服でも和服でも簡単でもっと自由なもののはず....の気持ちがぐっとまた強まった今日だ。