この人、昔、水泳の選手だった。
おもに背泳。
今日は、わが娘の誕生日であった。
こんなうすら寒い日、うんうんうなってうなって、やっとオギャーと泣いて産まれたんだっけな。
よかったよ、うなってうなって産んで。
と毎年思えることがうれしいです。
泣いて産まれて笑って暮らそうぜ〜!
刺身用の一杯250円のイカ。
@近所のスーパー。
そのぷっくりとした身体、白く透き通るようなお肌。
おいしいでっせ!でっせ!と私に呼びかけているようだった。
たっぷりのおろし大根でおろし煮にしようか....いかそうめんにしようか.....と迷いながら買って帰った。
パックから取り出し、まな板に乗せ、これは塩辛にしなくちゃバチがあたると、持ち重りさえする肝を感じて即座に思う。
塩糀と日本酒で味をなじませる。
かぼすをきゅ〜っと絞りかけてもおいしいかもと思う。
ちょっと固い部分は、角切りした大根と煮付けた。
どっちもおいしく、イカしたおかずとなる。
自家製塩辛では、イカよりどろっとしたところが好きだ。
ごはんにどろっとかけてまりまりっとかき込むおいしさよ。
白湯にかぼすを一絞りしたかぼす湯はさっぱりしたお湯になり、これがまたイカ肝ごはんと合うのであった。
「私お味噌つくろうと思うけど、あんたもやる?」
やらいでかいなっ!
塩糀にどっぷりとはまっている「糀の友」が、そう声をかけてくれ、大豆と生糀を送ってくれた。
大豆500グラム、生糀500グラムとレシピもいっしょに。
大豆、糀、塩だけで本当にお味噌がつくれるものなのだろうか?と一瞬思う。
白っぽいもの同士をまぜあわせただけで?お味噌の茶色はいったいどこからくるのか....と。
そんなことを考えていたところ、じわりじわりと眠っていたような記憶がよみがえってきたのだった。
ながの、やなぎまち、祖父のいえ、うすぐらい蔵。
並ぶ樽。
台所と土間のような空間で続いていた怖いほどうすぐらい蔵は、お味噌の糀と、カビ臭いにおい。
おばあちゃんはお味噌をつくっていたんだったと思い出した。
私にとってそれは「おばあちゃんちのにおい」そのものであったのだ。
子どものころだったし、仕込むところを見ていたのか見たことはなかったのか....そこんとこ...覚えていない。
仕込み方も知らない。
ときどき祖母の家で食べたお味噌汁は、ナスやにら(生えていた)が主で、たっぷりと大きなおわんにつがれてだされた。
つぶつぶのいっぱい入っているお味噌汁だった。
届いたばかりの大豆を一晩水につける。
おおきくふやけていた。
翌朝、いそいそとそれを家の二番目におおきい鍋で水煮する。
三時間以上かけてとろ火でゆっくりと。
銀色夏生の文庫本を読みながら待つ。
おばあちゃんは何をしながら待っていたんだろう。
きっと読書などと、そんな優雅っぽい待ち時間をすごしたりはしなかったのではないかと想像する。
煮え上がって、あら熱をとった後つぶしにかかった。
つぶつぶが残るように注意をはらいながら。
甘くさい大豆のかおりが私の台所を支配する。
「しょうゆ豆がね...」「たまりを...」「味噌づけに...」「おてしょを...」
祖母と母の話し声がした。
おばあちゃんの家の台所にワープする。
黒光りする木の床。
すすけたカマド。
新聞紙に包まったおおきな白菜、ごろごろごろ。
わけわからんが、泣きたくなった。
泣いたらあの時のように「泣くな泣くな」といって、梅酒の梅の実を松模様の灰色のおてしょにひとつ取ってくれただろうか。
くれる人も亡いので泣かんとこう。
糀と塩をせっせと混ぜ合わせ(この作業は塩糀作りで訓練ずみ)、つぶした大豆と合体させる。
手のひらでぎゅっぎゅとにぎりながら。
袋にとじこめて出来上がりを待つ体勢をととのえた。
ととのえた袋をにやついてなでていたら、息子が、
「暗いところに静かに保管しといた方がいいんじゃないの?蔵とか」
とクールに正論を述べた。
蔵ないし。
流しの下のところ(調味料のびんの入ってるとこ)に入れよう。
袋をハンカチで包んだ。
ハンカチに包みたい気分だったからさ。
お味噌作りにさそってくれ材料を分けてくれた友よ!!ありがとう!
きっとおいしくできる!
なんたって一回ワープしてきたからなっ。
モーニングバードにひこーき乗り登場!
ダンディーとおちゃめさを両立する男、高橋淳。
アタシの見どころの「塗りまくった壁」「張りに張った床」は写らず。
.....だって撮影場所が....Hさんのお兄さんちだったんだ。(こんなオチ?)
娘んちと思い込んでいた自分がなさけなか〜〜!
息子さん(Hさんのお兄さん)の言葉、
「だって飛んでないと死んじゃうから」
に妙な説得力を感じた。
淳さんの前に登場した12才の男子、カイト君もまたかっこよく、すがすがしい二人の取材だった。
なぜかちょっと写ったカイト君のお母さんが印象に残る。
33才で、14才のお姉ちゃん、三ヶ月の赤ちゃんとカイト君との4人暮らし。
人生いろいろあったのかもっ...。
明日の午前中の番組、モーニングバードに、かっこいい飛行機乗りのおじさんが出るという。
みなくちゃ!と思う。
高橋淳さんは、現役パイロットである。
先日90才の誕生日をむかえられた。
今も若いもんの指導や、テストパイロットもこなされている。
(詳しい人物像....は検索してみてください。いっぱい書かれていました。)
先日のお誕生日は娘さんのH家で祝われたそうで、そこにテレビ朝日の取材が入ったそうだ。
インタビューされたそう。
そう!!H家といえば.....私も足しげく通ってリフォームを続けている家なのである。
アタシの一番の見どころは、「塗りまくった壁」である。
淳さんはきっとあの壁を背に話されたはずだ。
「張った床」ももしかしたら写りこむやもしれぬ。
9時ごろが、淳さんのコーナーらしい。
「歳をとったらおしゃれになれ!と言いたい」
と、いつだったか語っておられた。
明日はどんなこと話してくれるのかなあ〜。
モーニングバードが楽しみ!
なにしてたんだろーなー?と思いかえす。
高校生。
夜のFMのニュースなんかを聞いて.....はなかったけど。
2012年10月9日。
月をすべる雲さえ見えないね、今晩は。
光る尾を引く流星群。