
Yさんを誘って町田の世界堂へいく。
それぞれ紙などゆっくりみつくろって買い、あたたかいものでも飲もうよ...とカフェに寄った。
家族らのことや、友人の話や、くろちゃんの話などぺちゃくちゃそしてぺちゃくちゃ〜〜っとする。
時はすでに夕刻、あたりは暗くなりはじめている。
これまでのYさんならば、
「くろが待ってるから帰るわ」
と、暗くなる前には帰宅していたが、今日はちがった。
ゆっくりな時間が流れている。
ゆっくりとコーヒーをあじわう私たちだった。
「これからは時間ができたっていい方に考えるのよ」
とYさんは朗らかにそして優しくいった。
銅版画をやっているYさん、くろちゃんを亡くした翌日にも工房へいったという。
ず〜っと昔、なにかの話をしているときに、「頑張るとか頑張ろうってよくいうけど具体的に頑張るってどうすること?」とYさんにきいたことがある。
Yさんは即答した。
「優しく明るくいるってことだと思う」
頭蓋骨もしびれる一言だった。
先日アイロンをかけたパンツに毛皮のショートコートを合わせて着ていった。
お天気良く日射しもまんまんだったのでサングラスも。
ケモノ物&グラサンで、けっこうな迫力をかましてみました。

朝起きたら外は雪景色に!ありゃま。
雪大好きなスーさんと散歩に出る。
いいねいいねえ、いい顔してるねえ。
セリーヌの小径を歩く。
セリーヌの小径というのは、アタシとスーさんだけがそう呼びならわしてる道だ。
一昨年のこんな雪の積もった日に、落ちていた毛皮のショールをきつねかなにかの小動物かと見間違えて、病院へ運ぼうとしたのだった。
抱き上げたら......それはショールで、裏地に「セリーヌ」って書いてあったという結末。
で、その思い出深い小径を「セリーヌの小径」と名付けたのであった。
帰宅して、一昨日いただいてきたビーフジャーキーをあげた。
「これ、くろちゃんの形見だよ」
と、いっこいっこ食べさせた。
スーさん味わいもせずよろんでパクパクだ。
なにがなんだか......泣けた。
夕方になりかけた時間。
携帯電話が鳴った。
発信者名はじょうだんをいい合っては笑ういつもの友、Yさんだ。
「へいへいへ〜い。今焼き芋たべてんだから」
と軽口たたいて電話に出ると......Yさんは鼻声で、静かに愛犬くろちゃんの死を告げた。
焼き芋が本当にのどに詰まって、私は声も出ん。
生後2〜3日から見知っていたくろちゃん。
18年前、ある作業場で飼われていた(なんとな〜く居ついていた状態)モモコという犬から生まれ、飼い主探しも手伝った。
一時は、うちで飼おうともしたけれど、当時は「犬猫禁止」の集合住宅に住んでいたため、断念。
一生懸命飼ってくれそうな人を探したが、見つからなかったのだ。
そして......仕方なくという感じでYさんが引き受けることになったのだ。
Yさんちには、先住犬リリちゃんがいたので迷って迷っての決断だったと思う。
消極的引き取りであったが、もともと大の犬好き一家だもの、一家総出でのかわいがりにくろちゃんは素直で可愛げのあるいい子の育った。
アタシが時々(ほぼ毎日)遊びにいくと、すっごい勢いでドタバタジタバタして歓待してくれた。
そのくろちゃんが死んだ。
大急ぎでYさんのところに向かう。
だびにふされるのは、午後7時だという。
ぎりぎりで間に合う時間だ。
走って電車に飛び乗る。
Yさんの家のベッドでくろちゃんは花に囲まれていた。
安定のかわいさを保っている。
さわってみたらいつものようにやわらかかった。
耳はいつものようにすべすべだった。
いつものように眠ってるみたいだった。
ドタバタして歓待してくんないのがいつもと違っていただけだ。
二時間半後にくろちゃんは真っ白な小さな犬に変わった。
真っ白な骨さえかわいく見えた。

初めての仕事の打ち合わせに神田まで。
初めてうかがう会社なので、少しは仕事っぽい服装でいこうと思ってパンツにアイロンをかけた。
ピシッとセンターに折り目をつけると気持ちもピシッとするようだ。
昨年末、悪寒で三日ほど寝込んだときに「水だけ生活」をしたせいで体重が3キロ弱へっていた。
お正月に食欲の追い込みがあったが、リバウンドをみなかった。よかった。
最初からダボダボパンツだったのだけれど、よりいっそうダボダボになったので、セーターをインしてなおかつコンチャの付いた革ベルトでぎゅっとしめた。
こんな着方は久々だ。
いつもウエストは解放し放題なので新鮮な心地すらする。
あの悪寒の数日がなかったら私にはできない着方だなと思うと今はありがたくも思える。
インしたセーターは薄めの紺色シェットランド。
肘から手首にかけてムラサキ色になっている。
ムラサキの部分はボタンで取り外しができるので、七分袖のセーターでも着ることができる。
なかなか便利なポールスミスのニット。
古い腕時計をブローチにしてつけた。
歩きやすいレースアップショートブーツ、穴々に詰まった泥をブラシできれいに取り除いて履いた。
初めてのところの仕事は緊張するけれど、日ごろ緊張感のあまりないこの身にとってたまには必要なことだと思った今日でした。
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●ホホホショップよりご連絡。
昨日までにご注文いただいたものは、すべて発送いたしました。
2〜3日しても着かなかったらお知らせくださいませ〜!

昨日吉祥寺で会った友だちは地元民なので、私が行ったことのないような路地とか曲がったりして、おもしろい店に連れていってくれた。
知り合いが参加しているという、小さなアンティークマーケット(期間限定らしい)にも!
レース編みの達人さんが出店のブースには、フランスのアンティークレースがたくさん並べられていた。
輪になってるものがいくつもあったので、
「何に使われていたものですか?」
とうかがったら、昔のペチパンツ(ズロースですな)の裾のところに縫い付けられていたものだということだった。
それはそれは繊細なレース。
頑丈さも兼ね備えられているレースは魅力的だ。
下着だもの、幾度もの洗濯にも耐久し、年を重ねるほどに、よりいっそうの魅力を増すズロース(のレース)......ぜひ見習いたい。
古いマガジンも数冊並べられていた。
月刊誌だったのかもしれない。
どれもこれもほしくてたまらなかったけれど、二冊だけチョイス。
1953年当時で20フランだけど、2015年現在では700円だ。



わら半紙にカラー印刷の色ってそれだけでもそそられる。
わくわくしながら見入る。

友だちからたのまれていた名刺とショップカードの打ち合わせに吉祥寺までいく。
新しくできたマーガレット.ハウエルのカフェを待ち合わせ場所にした。
ちょっとオシャレしていこうと思って、(会う相手がとってもおしゃれさんだし)かねてからやってみたかった男物のコートとレースとワニ皮バッグを合わせていった。
ワニ皮のバッグは友人からいただいたものだ。
持ち手に破損があり「本田さん直して持ってよ」と。
厚紙と薄い皮で裏打ちしてみたが、完全に修理はできなくてなんとも心もとなかったので、いっそ......と持ち手を取り除いてしまった。
そしてショルダーバッグのベルトをつけたのだ。
まあこの方がアタシっぽいっちゃぽいか。
襟元にはレースのショールをしたが、やはり寒かった!
おしゃれはガマン?
もちろんコートの中にはダウンを着込んでる〜。
ネックレスはAGATHAのテリア。
一昨年だったか救世軍のバザー店で購入したものだ。
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【もしやもしやで】
古着のモスグリーンのケープ付きのコート、気に入ってはいるけれどほんのちょっとの不安と疑惑があったのだ。
それは裏地についていたナンバーのような数字と意味不明なアルファベット文字の羅列。
買うときお店の方に、
「どこのものですか?」
とうかがったらわからないという。
もしやもしや、『どっかの軍隊のだったら嫌だな〜』と思ったけれど、気に入ったからそのへんはうやむやにしておいた。
自分にも長いこと不問ってことに。
でもやっぱり気になって、
「カーキ ケープ付きコート」
でネット検索してみたら...なんと!ま〜あっさり判明してしまった。
フランス軍のレインコートだったというのだ。
軍隊マニア(っていう?)の間ではけっこう人気の高いもんでもあるらしかった。
と〜っても残念。
軍隊も制服もどっちも好きではないのに。
でもこれからも着たいので、「モスグリーンの男っぽいコート」とだけ刷り込む。自分に。
救世軍のバザー好きだったり、フランス軍のレインコート着たりしてるけど、アタシのこと軍隊マニアって思わないでね。

黒のニットワンピースに格子のスキニーパンツ。
色ないじゃん!(黒も白も色だけどさ)と、グイと下に着たグリーンのシャツを引っぱり出し、一折りした。
友だちからもらったハッカ色の古いネックレスを思い出しそれもつける。
少し色を入れてモノトーンからの脱出をはかってみた。
昨年の11月に求婚......じゃなかった球根を仕込んであった。
ヒヤシンスである。
3個の球根は色違いで買ってきたのだが、咲くのを楽しみにしようとシャッフルしといた。
11月の仕込みは少々おそいスタートだったようだ。
4〜5日前から、ちょっとずつ花が咲き始めた。
ムラサキとピンクは花がたくさん咲いているが、もういっこはまだまだっぽい。

食卓の上に置いて、刻々と変化する様を楽しんでいる。
花もきれいだけど、真っ白な根がまたきれい!

お腹をこわしているスーさんの様子をみながら一日家ですごした。
あたたかい寝床で手足をのびのびと伸ばして寝ている姿をなんども確認。
夕方、散歩に出たがったのでいつものコースをひとめぐりする。
とてもナイスなウンチになっていてホッとした。
リバースもしなくなり、快方にむかったよう...。
黄色のセーターは薄いくせにあたたかい。
さすがカシミヤ。
ユニクロの男性ものだ。
一度二度、洗濯機で洗ったらもっと着心地のいいセーターになるだろうなと今後にも期待。
ネックウォマーの胸のところに渋いブローチをつけた。
ストックホルムから来た古いブローチ、お気に入りのひとつだ。
夕食に姉が送ってくれたたくさんのジャガイモでコロッケを20個つくった。
久しぶりの大量の揚げ物、「やった感」をあじわった。
おいしいジャガイモでつくると、当然コロッケもおいしくできあがる。

みぞれ降る中でも上機嫌で散歩にいくスーさん。
こんな日はやっぱり...エーグルのごつい長ぐつだろうと、下駄箱の棚の上からおろした。
あのケープのついたコートを着ていきたいところだけれど、この長ぐつと合わせるとどうも軍隊色が濃くなる。
それに頭部にはベレー帽である。
ひとり軍隊になってしまう。
で、いつもの黒のコートにしておいた。
スーは一昨日から嘔吐とP〜をくりかえしている。
元気はあるけど。
今日は夜中の3時に玄関で、くーんくーんと鳴いて散歩をせがんだので、「ちょっとだけね」と夜中の散歩に出かけた。
日頃、スーからの要求はきわめて少ない。
ウンコがしたいから外につれてって...とヨシヨシとなでてちょうだい...のふたつぐらいだ。
この犬っころができるだけ気持ちよく暮らせるようにと願ってやまない。
寒い夜だ。
小型ホットカーペット買ってきて、寝床の毛布のいちばん下に忍ばせた。
今、丸っこくなってホットな上で寝ている。
どんだけ私を幸せに気持ちにさせてくれるんだ?この犬っころめがっ。
ホホホのお店にご注文メールをくださる方々。
ご注文の他にもちょっと書き添えてくださる方が多くて...とてもうれしい。
「いつもブログを楽しく読んでます」とか書かれてると、もうウッキウキ〜である。
なかに、「着るものの参考になります」とあったりするとひとり赤面しつつも、ウッキウキ〜が倍増。
お役にたってるのか?わし?と、こちらから感謝をいいたいです。
先日、なにを着ていいかわかんなくなってきている、と書かれたメールをもらった。
だよね〜だよね〜と私も同感する。
「着たいものを着たいように着ればいいじゃん」が基本方針の私だけど、ほらさあ...重ねるもんってあるもんねえ。
寄ってくる年波にうまいこと乗れてないんじゃないかい?自分?ってふと思ったりして。
その「ふと思う」が連続していくと、わからなくなるんだな。
姉もそうだ。
帰省したおりに、二人でちょっと駅前のデパートやお店をのぞく。
姉の好みは熟知しているので、「あ〜おねえちゃんはきっとこれを選ぶんだろうな」とすぐにわかり当たる。
そして、私はそれを阻止にかかるんである。
「それよりこっちの方が断然似合うよ!」
とかってね。
4つ年上の姉は、【Mc.シスター】がジャスト青春時代であった。
アイビーファッションメインの雑誌だった。
当時姉は欠かさず買っていた。
それ、姉、まだひきずってる......と思う。
私が欠かさず購読してたのは【オリーブ】であった。
どんだけくり返して読んだことか。
どんだけマネしたことか。
それ、私、まだひきずってる......と思う。
若い時に受けたファッションの洗礼は後々にまで影響するものだと思う。
友だちと言い合う。
「私が無理っぽいものを買おうとしたら、ゼッタイにいってね、それはもうおかしいよ!!って」
と阻止を頼み合う。
若い時から好きなものは好きである。
ずっと好きでぜんぜんかまわないと思う。
そこんとこを根っこに持ってだな、そこんとこをだな発展させていかないとダメだ。
年代に合わせた発展系をみいださないと、折り合いがつかない残念な着こなしになってしまう。
難しくもまた楽しすぎるぜ。
オシャレってやつは。